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マンションタイプの光回線は、共用部から部屋までの配線方式が光配線・VDSL・LAN配線の3種類に分かれ、どれになるかで速度の上限が変わります。方式は建物の設備で決まっているため入居者は選べず、契約する回線事業者を変えても方式そのものは変わりません。本記事では3方式の違いと速度差、そしてマンションタイプとファミリータイプの料金差を整理します。掲載している料金・速度は各社公式サイトの表記にもとづきます(2026年8月20日確認)。
結論:光配線方式なら1ギガ契約を生かせる、VDSLは上限が下がる
結論から言うと、部屋まで光ファイバーが届いている光配線方式であれば1ギガ級の契約を生かしやすく、電話線を流用するVDSL方式では規格上の上限そのものが下がります。3方式の違いは次のとおりです。
| 配線方式 | 共用部から部屋までの経路 | 速度の考え方 |
|---|---|---|
| 光配線方式 | 光ファイバー | 1ギガ・10ギガの契約を生かしやすい |
| VDSL方式 | 既設の電話線(メタル線) | 1ギガ契約でも上限が下がる場合がある |
| LAN配線方式 | 建物内に敷設されたLANケーブル | 配線規格と共用設備に依存する |
GMOとくとくBB光(GMO光アクセス)の公式サイトは「VDSL利用時等、一部最大1Gbpsの速度が出ない場合があります」と明記しています。BIGLOBE光も「集合住宅においては、最大通信速度が最大200Mbpsまたは最大100Mbpsとなることがあります」と注記しており、上限が建物依存になる点は各社共通の前提です。いずれの数値も技術規格上の最大値(ベストエフォート)で、実際に出る速度は利用機器・宅内配線・混雑状況によって変わります。
方式が同じなら残る差は月額とセット割です。GMO光アクセスはマンション1ギガが月額4,290円(税込)、プロバイダー料と回線利用料込みの一本料金で、契約期間の縛りがなくいつ解約しても解約違約金が0円です。v6プラスがオプション料0円で標準提供され、1ギガ用Wi-Fiルーターは0円レンタル(3年以上の利用でプレゼント)となっています。
ただしGMO光アクセスはフレッツ光の設備を使う光コラボのため、建物がVDSL方式なら上限も据え置きになります。大手キャリアのスマホセット割も用意がありません。VDSL物件で上限そのものを引き上げたい場合は、NTT網を使わない独自回線のNURO光が候補になります。NURO光マンションは下り最大2Gbps(技術規格上)ですが、提供エリアと対応物件が限られるうえ、現行プランは2026年8月31日で新規受付を終了し、9月1日から新プランへ移行すると公式に告知されています。申し込み前に新プランの内容を確認してください。
光配線・VDSL・LAN配線の3方式は何が違うのか
違いは共用部の設備から各戸までを何でつないでいるかの一点です。マンションでは建物の入口にあたるMDF室まで光ファイバーが引き込まれ、そこから先の伝送路が方式ごとに分かれます。
光配線方式:部屋まで光ファイバーが届く
共用部から各戸まで光ファイバーで配線し、室内の光コンセントで終端する方式です。途中で電気信号へ変換しないため、契約している1ギガ・10ギガの規格値を活かしやすい構成になります。近年に竣工した物件や、光配線へ改修済みの建物で採用されています。GMO光アクセスの集合住宅向け工事費は、屋内配線を新設する派遣工事が25,300円、既設配線を利用して派遣工事がない場合が3,300円という体系です。
VDSL方式:既設の電話線を使う
MDF室に置いた集合装置から先を、もともと備わっている電話用のメタル線で各戸へ届ける方式です。新たな配線工事なしで導入できる利点がある一方、メタル線は光ファイバーほど広い帯域を通せないため、1ギガのプランを契約しても規格上の上限が下がることがあります。BIGLOBE光の工事費表でも、VDSL方式は「屋内配線を新設する」区分に分類されています(マンション1ギガタイプで一括28,600円、分割は初回880円+792円×35回)。
LAN配線方式:建物内のLANケーブルを使う
共用部から各戸までをLANケーブルで配線し、壁のLANポートへ直接つなぐ方式です。ルーターをつなぐだけで使える物件もあり、工事の負担は軽くなります。BIGLOBE光ではLAN配線方式が「屋内配線を新設しない」区分にあたり、工事費は一括18,260円、分割で初回550円+506円×35回と案内されています。ただし建物内の配線規格や共用設備の性能に速度が左右される点は、他の方式と同じくベストエフォートです。
マンションタイプとファミリータイプの料金差はどのくらいか
1ギガの月額で見ると、今回比較した6回線ではマンションタイプのほうが550〜2,585円安く設定されています。集合住宅は共用設備を各戸で分け合う分だけ料金が抑えられているためです。
| 回線(1ギガ) | マンションタイプ | ファミリー(戸建て)タイプ |
|---|---|---|
| GMO光アクセス | 4,290円 | 5,390円 |
| ドコモ光×GMOとくとくBB(2年定期契約) | 4,400円 | 5,720円 |
| BIGLOBE光(3年プラン) | 4,378円 | 5,478円 |
| ソフトバンク光(2年自動更新プラン) | 4,180円 | 5,720円 |
| J:COM NET 光(N) | 5,258円 | 5,808円 |
| フレッツ光(NTT東日本・ギガライン プラン2) | 3,355円+プロバイダ料 | 5,940円+プロバイダ料 |
すべて税込表記です。ソフトバンク光は2026年12月1日から既存料金プランの月額が一律330円引き上げられると公式に告知されているため、上表は改定前の金額として見てください。フレッツ光はプロバイダーとの契約が別途必要で、マンションの区分(プラン2は同一建物で16契約以上、プラン1は8契約以上、ミニは4契約以上を見込める場合)はNTT東日本が決めるため入居者は選べません。
一方で10ギガのプランは、マンションと戸建てで同額に設定している事業者が並びます。GMO光アクセスは5,940円、BIGLOBE光は6,270円(2年プラン)、ソフトバンク光は6,380円(2年自動更新プラン)、J:COM NET 光(N)は6,886円で、いずれも住居の種別による差がありません。マンションタイプが安いのは1ギガ帯の話だと押さえておくと、プラン選びで迷いにくくなります。
GMO光アクセス公式サイトでマンションプランを見る自分の部屋の配線方式を調べる方法と、方式を変えられるか
部屋の壁にある差込口を見れば、方式のおおよその見当がつきます。「光」と刻印された光コンセントがあれば光配線方式、電話用のモジュラージャックだけならVDSL方式、壁にLANポートが備わっていればLAN配線方式の可能性が高い状態です。確実に知りたい場合は、管理会社か大家へ問い合わせるか、各社公式サイトの住所検索で提供状況を照会してください。具体的な進め方は使える回線の調べ方にまとめています。
方式そのものを入居者の判断で変えることはできません。VDSL方式から光配線方式へ切り替えるには共用部から各戸への配線を新設する必要があり、建物の所有者や管理組合の承認と、配管に空きがあるかどうかの調査が前提になります。賃貸であれば大家・管理会社の許可が要るため、まず相談窓口へ連絡するところから始めてください。配管の空きがないなどの理由で工事が通らないケースもあり、その場合の対処は工事できないマンションの解説で扱っています。
なお、光コラボの事業者を乗り換えても建物設備が決める上限は変わりません。乗り換えで動かせるのは月額・スマホセット割・接続方式(IPv6)の3つです。IPv6(IPoE)は混雑しやすい経路を避けられる接続方式で、夜間に速度が落ちる症状の対策として各社が提供しています。auやUQ mobileを使っているならBIGLOBE光が候補で、auスマートバリューとUQ mobile自宅セット割がいずれも最大1,100円/月の割引(適用にはBIGLOBE光電話などの申し込みが必要)、マンション1ギガタイプの解約違約金は3,000円(不課税)です。
BIGLOBE光公式サイトでセット割を確認する 口コミを見てみる
よくある質問(Q&A)
Q. VDSL方式でも動画視聴やテレワークに支障はありませんか?
A. 実際に出る速度は建物の混雑状況や利用機器で変わるため、一律には言えません。用途に足りているかは体感で判断し、遅いと感じる場合は遅い原因の切り分けを参考にしてください。
Q. 契約する回線を変えれば配線方式も変わりますか?
A. フレッツ光の設備を使う光コラボ同士であれば、建物の方式はそのまま引き継がれます。方式を変えるには建物側の工事が必要です。
Q. マンションタイプで契約すると10ギガは使えませんか?
A. 各社とも10ギガはマンション向けにも提供していますが、対応エリアが限られます。提供の可否は住所での照会が必要で、調べ方は使える回線の調べ方にあります。
Q. マンションなのに戸建てタイプで契約することはできますか?
A. 建物の条件によっては可能な場合があります。条件と工事内容はマンションでの戸建てプランの解説を見てください。
まずは建物で使える回線を確認し、次に工事の流れを押さえてから、料金比較で契約先を決める順で進めるとつまずきにくくなります。
